河合先生なら何と言うだろう

1月21日に、夢について相談された方への村上さんの答えの中で、河合隼雄さんに「村上さんみたいな人は夢を見ない」と言われ、どういうことか聞きそびれたと書いておられますが『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』のp.183(文庫版)において、
「村上さんが夢を見ないのは村上さんが小説を書いておられるからで、現実生活と物語を書くことが完全にパラレルにあるから見る必要がないのだと思う」と河合さんはおっしゃっています。
私はこの本が出た時、夢中で読みました。そして、村上さんと河合さんの対談なのに何故か自分が河合さんのカウンセリングを受けているような不思議な感覚になりました。
当時、神経症気味だった私は河合隼雄さんに直接お会いできたらどんなにいいだろうと思ったりしました。そのような機会には恵まれませんでしたが、あれから紆余曲折を経て神経症は治りました。だんだんと緩やかに。
人生、生き続けるものですね。チャオ。
(あっきー、女性、46歳、主婦)

既に答えをもらっていたことを、僕がすっかり忘れていたんですね。ご指摘ありがとうございました。どうして忘れちゃったんだろう? でもそういうことだって、河合先生に言わせれば、「あのね、村上さん、そういうのを忘れてしまうゆうのにはね、忘れるだけの理由がちゃんとあるんですわ」ということになるのかもしれません。河合先生と話をしていると、すぐにそういう風に思いも寄らぬ方向に話がするすると行っちゃうんで、すごく面白かったです。

あなたも無事に日常生活に復帰されたようで、よかったですね。ぼちぼちと生きていれば、人生なんとかなっちゃうものなのかもしれません。

村上春樹拝