名取駅前に複合施設 図書館や公民館一体化
名取市は国の復興交付金を活用してJR名取駅前の市街地再開発事業を進める方針を固め、9日の市議会議員協議会で説明した。東日本大震災で被災した市図書館や増田公民館を商業施設と一体の複合施設として集約・再建する。
再開発施行区域は名取駅東口広場に隣接する約7300平方メートル。4階建てのA棟(延べ床面積約6200平方メートル)と11階建てのB棟(同約6000平方メートル)、3階建ての駐車場(102台収容)を整備する。
A棟の1階に商業施設、2、3階に図書館、4階に増田公民館が入る。図書館の蔵書数は現在の16万冊から開館時は18万冊、将来は30万冊を目指す。B棟の1、2階は医療機関などの生活利便施設、3〜11階が集合住宅(54戸)。施設と駅をペデストリアンデッキでつなぎ、駅乗降客らの利用促進を図る。
総事業費は約60億円。2015年度当初予算に土地整備費約2億5000万円を計上した。地権者らの再開発組合が今秋設立される予定で、16年5月ごろ着工、18年1月ごろ完成の見込み。市は「公益施設の再建とまちなか居住を一体的に進め、駅前の活力向上を図りたい」と話す。
2015年03月10日火曜日