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腹くう鏡手術の医師 学会でみずからの実績など発表3月4日 17時35分
群馬大学医学部附属病院で、同じ医師による腹くう鏡手術を受けた患者8人が手術後に死亡していた問題で、この医師が複数の学会で腹くう鏡手術について良好な結果と期待されるという内容の発表をしていたことが分かりました。
前橋市にある群馬大学医学部附属病院では、去年6月までの4年間、いずれも40代の男性医師による、腹くう鏡を使った肝臓手術を受けた60代から80代の患者8人が、手術後に相次いで死亡し、病院の調査委員会は3日、「すべての事例において過失があった」とする最終報告書を発表しました。
この医師は平成22年12月から腹くう鏡手術を始め、導入から1年以内に4人の患者が死亡していましたが、その後の複数の学会で腹くう鏡手術の有効性や、みずからの実績を発表していました。
このうち、去年4月、京都市で開かれた日本外科学会の定期集会では、腹くう鏡手術について、開腹手術より手術時間は長くなるものの、出血量は少なく在院日数が短い傾向にあるとしたうえで、手術方法の工夫によって、おおむね良好な結果と期待されるなどという内容の発表をしていました。
また、日本消化器病学会などでも、この医師が実績を示したうえで、腹くう鏡手術の有効性について発表していました。
腹くう鏡手術は、患者の腹部に開けた小さな穴に腹くう鏡とメスを入れて行う難度の高い手術ですが、病院の調査委員会は最終報告書で「病院はほかの医療機関に比べて、かなり積極的に腹くう鏡手術を導入してきたが、安全確保への配慮が足りなかった」と指摘しています。
群馬大学医学部附属病院では、平成22年以降、同じ医師が執刀した腹部を切り開く開腹手術でも10人が死亡していて、病院の調査委員会が検証を進めています。
この医師は平成22年12月から腹くう鏡手術を始め、導入から1年以内に4人の患者が死亡していましたが、その後の複数の学会で腹くう鏡手術の有効性や、みずからの実績を発表していました。
このうち、去年4月、京都市で開かれた日本外科学会の定期集会では、腹くう鏡手術について、開腹手術より手術時間は長くなるものの、出血量は少なく在院日数が短い傾向にあるとしたうえで、手術方法の工夫によって、おおむね良好な結果と期待されるなどという内容の発表をしていました。
また、日本消化器病学会などでも、この医師が実績を示したうえで、腹くう鏡手術の有効性について発表していました。
腹くう鏡手術は、患者の腹部に開けた小さな穴に腹くう鏡とメスを入れて行う難度の高い手術ですが、病院の調査委員会は最終報告書で「病院はほかの医療機関に比べて、かなり積極的に腹くう鏡手術を導入してきたが、安全確保への配慮が足りなかった」と指摘しています。
群馬大学医学部附属病院では、平成22年以降、同じ医師が執刀した腹部を切り開く開腹手術でも10人が死亡していて、病院の調査委員会が検証を進めています。