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「子供泣いても施術やめず」違和感も… マッサージ後に乳児死亡

産経新聞 3月4日(水)15時12分配信

 「お子さんが泣き叫んでいたのにマッサージをやめず、おかしいと思った。受講を思いとどまってよかった」。姫川尚美容疑者のセミナーを訪れたことがあるという兵庫県内の30代女性は、産経新聞の取材にこう振り返った。

 女性は、姫川容疑者の著書に共感し、セミナーの受講を申し込んだという。平成25年秋、受講のため大阪の事務所を訪れると、初回は見学とされた。

 セミナーでは、姫川容疑者が自ら考案したという乳幼児の抱き方やマッサージの方法を指導。女性は、姫川容疑者について「気の良いおばちゃんという雰囲気。熱心に指導していた」と感じた。

 だが、違和感もあったという。姫川容疑者が参加者の子供にマッサージを実践しながら指導していたが、うつぶせにして首を上に持ち上げるなどしており、痛みのためか泣き出す子供もいた。

 しかし、姫川容疑者は「頑張って乗り越えさせましょう」「“泣き”に(母親の気持ちが)揺さぶられないようにしましょう」などと言い、意に介さない様子だったという。

 女性は「子供が泣き叫ぶのを無視してマッサージを続けていたので、受講をやめた」と話した。

 一方、姫川容疑者は昨年9月に今回の事件の疑惑が報道されると、NPO法人のブログで、首をひねったりする行為を否定。

 独自のマッサージ法の「ズンズン運動」は、「赤ちゃんが可動範囲の限界を超えて(赤ちゃん自身で)首を90度以上回すことがある」とした上で、「首に手を添えて支えることはあるが、決して私が力を加えたりしていない」と釈明していた。

最終更新:3月4日(水)16時27分

産経新聞