地域
川崎にナノ医療研究拠点−東大など産学官20機関が集結、「体内病院」実現へ
完成したナノ医療イノベーションセンター
川崎市産業振興財団(曽祢純一郎理事長)が管理運営主体となって整備を進めてきた最先端医療研究施設「ナノ医療イノベーションセンター(iCONM=アイコン)」が完成、4月1日にオープンする。ライフイノベーション国際戦略特区に指定された川崎市殿町3丁目地区の「キングスカイフロント」(面積43ヘクタール)におけるライフサイエンス分野の拠点形成の核となる先導的施設だ。産学官の医工連携で、ナノ医療技術を用いて難治療性疾患の診断・治療法の実現を目指して研究開発を進める。
iCONMは13年3月に国の補助事業「地域資源等を活用した産学区連携による国際科学イノベーション拠点整備事業」に認定された。交付金は35億円(施設整備費25億円、機器整備費10億円)。このほか川崎市から施設拡充費10億円を借り入れ、施設整備費総額は35億円。
iCONMは産学官が一つ屋根の下に集い、異分野融合体制で、革新的課題の研究および研究成果の実用化に取り組む施設。東京大学、東京工業大学や富士フイルム、日立製作所、ニコン、味の素、島津製作所など20を超える研究機関が研究に参画する。
約8000平方メートルの敷地に地上4階建て延べ床面積9500平方メートルの規模で、クラス1000のクリーンルーム、合成系・生化学系・動物飼育実験室などの機能のほか、微細加工設備や in vivo共焦点顕微鏡など最先端の解析装置を備えている。
研究では全ての医療機能が人体内に集約される「体内病院」の実現を目指す。抗がん剤をウイルスサイズにしてナノカプセルに包み点滴で体内に入れ、患部に運ぶナノマシンやアルツハイマー病など脳神経系疾患の革新的治療技術の開発など六つのアプローチ研究を進める。
曽祢理事長は「同じ方向を向いて、同じ考え方の研究機関に入居してほしい。iCONMを意見をオープンに交わしながら相乗効果が出る場にしたい」と語る。
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