岡山県西大寺では、毎年2月に天下の奇祭として名高い、西大寺会陽、通称はだか祭りが毎年行われています。
今回は2015年の裸祭りの写真を共有します。
岡山で数十年過ごしたものの1度も見に行く期会が無かったのですがこの度、オランダ人フォトグラファーが「是非見に行きたい」という事で行程をアレンジし私も同行してきました。
西大寺会陽(裸祭り)の概要
はだか祭りの開催地、西大寺観音院では毎年旧正月(2月)元日から大祈祷がおこなわれます。そして、21日目に行われる、信者への守護札の配布。それが形を変え祭りとなったのが「西大寺会陽」の始まりです。
守護札は大変なご利益があり、少ない札を男たちが奪い合うようになった事が祭りの原型と言われています。
裸である理由は「札の奪い合いを自由に行えるよう」という謎の理由が言い伝えられています。(詳しくは西大寺観音院の公式サイトにて)
とにかく、1万人近いふんどしの男たちが集まって、境内から投げ込まれる2本の宝木(しんぎ)を奪い合うのが「西大寺会陽・はだか祭り」です。
2015年 西大寺会陽(裸祭り)
西大寺会陽のお昼「少年はだか祭り」として小学生たちが頑張るところから祭りは始まります。
「水垢離(みずごり)」といって、宝木(少年はだか祭では五福筒といいます)争奪の前に、ふんどし姿で水をくぐり、体を清めます。
旧正月の2月に毎年開催されるため、とても寒い。雪の中行われる事も良くあります。
観客は、裸(祭り参加者のこと)の家族や地元の人たち。応援にもチカラが入ります。
手を伸ばして宝木をつかみます。
小さくても凄い熱気。あらぬ方向にいかないよう、大人が人間の盾を作って裸の塊をコントロールします。
子ども裸祭りでは一度裸の塊から離れてしまうと参加する権利が失われます。
寒い。びびって真ん中に行かなかった子は、宝木争奪が終わるまで寒空で待たされる事になります。「寒いから怖くても真ん中に行け」とおじさんが子供たちにアドバイスしていたのが印象的でした。
見事五福筒を勝ち取った少年。
良い年になるといいですね。
エキシビジョンの演舞を踊る少女たち
少しずつ日が暮れ、本番の会陽が近づいてきます。
高校剣道部の必勝祈願。
寒そう!
坊主で鉢巻きにふんどし。2015年です。あしからず。
いよいよ本番。
約9,000人の裸たちが、
記念撮影もまじえつつ
水垢離、参拝をすませ、続々と境内を集結していきます。
まだ寒さが堪える者、アドレナリンが出まくって寒さをものもとしない者。さまざまです。
9,000人の裸が順に参拝していくので会場は大混雑です。
お囃子の太鼓ばちを奪って華麗に裸も太古を打ち鳴らします。

舞台はすでに満員御礼。人の波が定期的に右に左にうごめき、あぶれた裸たちが押し出されます。
宝木は決まった時間に、舞台の真上から投下されます。裸たちは良いポジションを確保すべく、宝木投下の随分前から舞台で押し合いへし合いします。
波が弾けるように人が弾けます! 危ない!
裸たちには水が定期的にかけられますが、熱気によりすぐさま蒸発して、白い煙となって立ち上っていきます。
Youtubeに2015年の宝木(しんぎ)投下シーンがアップされていました。投下時間になると照明が落とされて暗闇の裸たちに2本、宝木(しんぎ)が投げ込まれます。
投げ込まれた後は、どうにかして会場を抜けだして、別に設置された場所へ宝木(しんぎ)を運びます。会場外での奪い合いは禁止されています。
宝木を獲得した裸は「福男」と呼ばれ、一年間大変な幸運に恵まれるといわれています。宝木を獲得するためチームで参加するのが一般的です。
今回素晴らしい写真をシェアしてくれた彼↓
今回の使用機材はExifによるとNikon D4Sでした。
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来年訪れる人にアドバイス。会場がとても狭く有料のチケットを購入しないと入れません。1000円,500円の立ち見席は、最前列を確保しないとほとんど見れません。5000円の予約席を確保するか、チケットのいらない日中の子ども裸祭りを見に行きましょう。
ツイッターやってます↓
30歳半ばにして得た生活の知恵「室内で足先が冷えて暖まらないときは、靴下を脱いだほうが室温を遮断せずにすむので暖かい。特に毛糸靴下は冷えた足先を遮熱して冷やし続けるので逆効果」
— きりんの自由研究 (@giraffree) 2015, 3月 3