【ニューヨーク=共同】米カリフォルニア州の競売会社「ネート・D・サンダース」は25日までに、米経済学者の故サイモン・クズネッツ氏に1971年に授与されたノーベル経済学賞のメダルを、オンラインの競売に掛けると発表した。
ノーベル賞のメダルがオークションに出品されるケースはしばしばあるが、同社によると経済学賞は初めて。競売の締め切りは現地時間の26日午後5時(日本時間27日午前10時)で、最低価格は15万ドル(約1800万円)に設定した。
売り主になった息子の経済学者ポール氏(83)は米紙ニューヨーク・タイムズに「メダルは四十数年、金庫に入れっぱなしだった。私にとっては両親の写真や思い出の方がよほど大切だ」と語った。
現在のウクライナ出身で米国に移ったクズネッツ氏は85年に死去した。経済成長の研究で知られる。統計学が専門で、第2次大戦中には、米国が戦車と航空機のどちらに生産の重点を置くべきかの判断に貢献した。
ノーベル賞メダル、ニューヨーク・タイムズ