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 生後8カ月の長女に暴行して殺害したとして、静岡県警伊東署は13日、神奈川県平塚市入野、会社員鈴木健一容疑者(30)を殺人の疑いで逮捕し、発表した。県警は、鈴木容疑者の認否について明らかにしていない。

 発表によると、鈴木容疑者は昨年2月26日ごろ、当時の自宅だった静岡県伊東市湯川2丁目の住宅で、長女の輝蘭(くらん)ちゃん(8カ月)に暴行し、頭部に損傷を与えて殺害した疑いがある。

 輝蘭ちゃんは同日夜、鈴木容疑者と母親に市内の病院に運ばれたが意識はなく、別の病院に移送され、3月1日に死亡した。医師が虐待の疑いを持ち、警察に通報。県警に対し、鈴木容疑者は当時、「親戚の子どもに頭を踏まれた」などと話し、殺害を否定していたという。県警は、傷の状態などから虐待による殺害の疑いが強いと判断し、逮捕に踏み切ったとみられる。

 鈴木容疑者は12年7月、自宅で当時2歳の長男に暴行を加えて脳挫傷で死亡させたとして傷害致死容疑で同署に逮捕されたが、静岡地検沼津支部は嫌疑不十分で不起訴処分にした。その後、当時の妻が処分を不服として沼津検察審査会に審査を申し立て、同審査会は13年6月、不起訴不当を議決。同支部が再捜査を進めている。