禁断の「若返り」、細胞研究はここまで来た
こうすれば細胞分裂の能力が大幅に向上!
近年の科学技術の進歩は、20世紀には考えられなかったようなことを次々と可能にしているが、いよいよ人類は禁断の領域に足を踏み入れつつあるのかもしれない。
スタンフォード大学で、あくまでも研究室内で培養されたものではあるが、人間の細胞の“若返り”が可能になったという研究発表がなされた。
細胞分裂の能力を向上させる
テロメアを伸ばすタンパク質をエンコードされたRNAを培養中の人間の細胞に供給することで、細胞分裂の能力が大幅に向上したというのだ。
もう少し詳しく説明しよう。ただし、かなり専門的な分野なので、用語の使用が厳密でないかもしれないが、そこはご了承いただきたい。
テロメアというのは、われわれの染色体の先端につくキャップみたいな部分だ。この部分は“若さ”と密接に関連している。若いうちは、テロメアは8000~10000ヌクレオチド分の長さがあるが、細胞分裂を繰り返すたびに短くなっていく。そしてある程度の短さになると細胞分裂は止まる。これが老化だ。
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