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ネットバンキングの不正送金 過去最悪2月12日 10時37分
インターネットバンキングの利用者の預金が別の口座に不正に送金された事件の被害は、去年29億円を超え、過去最悪になりました。
警察庁によりますと、インターネットバンキングの利用者のパソコンをウイルスに感染させるなどしてIDやパスワードを盗み取り、預金を別の口座に不正に移し替える事件は、去年1年間で1876件、被害額は29億1000万円に上りました。
これまで最も被害が多かったおととしの14億円の2倍に上り、過去最悪となりました。
被害が拡大した特徴として、警察庁は、被害を受けた金融機関が前の年の3倍以上に当たる全国の102の金融機関に広がったことや、預金額が多い法人名義の口座の被害が10億8800万円と前の年の11倍に急増したことがあると分析しています。
全国で取締りが強化され、口座を不正に譲り渡したなどとして前の年の3倍に当たる233人が検挙されました。
一方、インターネットバンキングに利用者がアクセスすると、偽の画面が立ち上がる新たな手口も確認され、利用者が偽の画面と知らず、みずからパスワードを入力してしまい、預金が別の口座に自動的に送金される被害が少なくとも146件ありました。
警察庁は、ウイルス対策の徹底とともに、パスワードの入力を求める不審な表示が出た場合、注意するよう呼びかけています。