被災4市町で合同採用試験、定員割れ
東日本大震災で被災した石巻、気仙沼、女川、南三陸の沿岸4市町が、技術職の任期付き職員を募集した初の合同採用試験で、合格者数は定員の72人を下回る40人にとどまった。受験総数が思うように伸びず、被災自治体の人材確保の難しさが浮き彫りになった。
募集したのは土木、建築、電気、機械、保健師の各分野。県市町村課によると、合格者数は石巻24人(募集定員45人)気仙沼6人(14人)女川4人(5人)南三陸6人(8人)だった。定員に対する充足率は55.6パーセント。
このうち募集が最も多かった土木分野では、石巻が13人(25人)、気仙沼が5人(10人)を確保し、南三陸は定員を1人上回る4人を合格とした。
建築は4市町とも募集の6割以上を確保。全体で4人を募集した保健師は応募、合格ともに石巻の1人だけだった。
合同採用試験は、4市町と県が復興の人材確保に結束しようと昨年末に初めて行った。仙台、東京、名古屋、大阪で説明会を実施。93人が受験し、作文と面接試験で絞り込んだ。
県市町村課は「人数は足りなかったが、自治体や民間企業OBら経験豊富な人材が集まった。参加自治体を増やして継続したい」と説明した。
2015年02月08日日曜日