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2015.2.8 SUN
TEXT BY JAKOB SCHILLER
PHOTOS BY BENJAMIN GRANT/DIGITALGLOBE
TRANSLATION BY MINORI YAGURA, HIROKO GOHARA/GALILEO
WIRED NEWS 原文(US)
1/16スペインのセヴィーリャにある、ヘマソラール太陽熱発電所。
2/16ケニアにあるダダーブ難民キャンプ。
3/16米国アリゾナ州サン・シティ(1960年にアリゾナ州の砂漠につくられた、退職者たちの町。人口は約38,000人で、65歳以上が79.8%、白人98.44%)
4/16サウジアラビアのメッカにあるイスラム教のモスク「マスジド・ハラーム」。ムスリムにとって最高の聖地であるカアバの周りを保護し、カアバに礼拝するためのモスク。
5/16アラブ首長国連邦(UAE)の首都ドバイにあるワールプール・インターチェンジ。
6/16クウェート、スライビヤにある世界最大規模の廃タイヤ置場。
7/16愛知県東海地方の工業地区。
8/16南極大陸西部にある「マリーバード・ランド」、アムンゼン海西南極氷床の崩壊。
9/16カタールの首都ドーハにある人工リゾート島「ザ・パール・カタール」。
10/16米国ネヴァダ州ブラック・ロック砂漠で毎年開催される大規模イヴェント「バーニング・マン」(約1週間にわたって約50,000人が生活する)。
11/16ドイツにある「運河の立体交差」、マクデブルク水路橋。
12/16イタリア、北アルプスのステルヴィオ峠。
13/16中国、蘭州市の段々畑。
14/16オランダ、フラーグトウェッデにある星形要塞都市バウルタンゲ。
15/16米国カリフォルニア州サンフランシスコ湾にある塩蒸発池。
16/16ニュージーランドの北島にそびえるタラナキ山(標高2,518mの成層火山)。
宇宙飛行士が宇宙でよく経験するという、「Overview Effect」(高いところから見下ろす効果)と呼ばれる現象がある。遠くから地球を見下ろしていると、地球が虚空に浮かぶ小さくてもろいオアシスに見え、「水色の点」のようなこの星を守らなければ、という思いが強くなるというのだ。
ベンジャミン・グラントは、宇宙に行かなくてもそれと同じような体験ができるようにしたいと考えて、「Daily Overview」サイトを運営している。「Google Earth」をスクロールして、人と自然がテーマになった最も印象的な衛星画像を抜粋し、それらをサイトに掲載しているのだ。
グラント氏は、最も魅力的な画像を見つける効果的なシステムを生み出した。最新の出来事や気になる環境問題をキーワードにして検索するのだ。そして、最終段階で少し色を修正する。これは、フォトジャーナリストがカメラで捉えたRAW画像を修正するのと同じように、画像を強調するためだ。
こうした画像は美しいが、同時に心を揺さぶるものだ。ケニアの難民キャンプの航空画像は、上空からただ画像として見れば申し分なく素晴らしいが、地上におけるその実態を考えると心が張り裂けそうになる。グラント氏は、こうした矛盾は大切だと考えている。なぜなら、人を考えさせるからだ。
1年以上前から、1日につき1枚の写真を投稿してきたグラント氏には、現在かなりのフォロワーがいる。20,000人を超えるフォロワーが毎日、最新画像を求めて同氏のサイトや「Instagram」をチェックしている。
グラント氏は現在、Googleに多くの画像を提供しているDigitalGlobe社(日本語版記事)と交渉中だ。交渉の目的は、同社のサーヴァーを利用して、衛星がこれまでに捉えたすべての画像に直接アクセスして使用できるようにすることだ。
ミュンヘンのドイツ博物館では、2016年1月まで「Daily Overview」展が開催される。
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