工藤隆治
2015年2月9日10時18分
広島県沖の瀬戸内海で海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」(全長178メートル)と釣り船「とびうお」(全長7・6メートル)が衝突し、2人が死亡した事故で、国の運輸安全委員会は9日、釣り船が衝突直前に針路を変え、輸送艦に接近したのが原因とする調査報告書を公表した。輸送艦の減速や回避が遅かった点も一因とした。
事故は2014年1月15日午前8時ごろ、広島県大竹市の阿多田(あたた)島沖で発生。釣り船が転覆し、船長(当時67)と同乗の男性(同66)が死亡した。
報告書では輸送艦の船舶自動識別装置(AIS)の記録などから、両船の位置や針路、速度を解析・推定した。輸送艦は衝突約6分前の午前7時54分ごろ、針路を約30度左に転じ、以降は真南にほぼ一定の時速約32キロで直進。釣り船は輸送艦の左前方を時速28~30キロで南南西へ直進していた。
おすすめコンテンツ
PR比べてお得!