2014年ライトノベル 10選


個人的に今年読んで面白かったなぁと思ったライトノベルを10作品上げる企画です。注意して欲しいのはあくまで今年“読んだ”ライトノベルであり、今年“発売された”モノでないことです。とはいっても、特に意図した訳ではありませんが。割りと今年発売されたモノで構成されてるので、今年発売されたラノベベスト10といっても差し支えないですけど(あります)。

ここで載せる紹介はかなり軽いものとなっておりますので、もし興味を惹かれたなら本ブログの感想に跳んでみるのもいいかもしれませんね。

※便宜上ナンバリングは振りますが、数字と順位は関係ありません。あくまで今年特に良かったなぁと思った10作品を羅列しているだけです。


No.1:「人形遣い」
人形遣い (ガガガ文庫)人形遣い (ガガガ文庫)
(2013/07/18)
賽目 和七

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いやね、攻めるね。さすがガガガ文庫さん攻めるよね。完璧主義で傲岸不遜な人形遣いの主人公が、吸血鬼の女の子に拾われるお話。

手堅くまとまった王道百合ファンタジーだよ。もうね、最高。控えめに言って“最高”。

主人公が己の幸福を追求するというテーマもよく描かれてる。

ちゃんとキスシーンがあるのも“Good”。そのキスもお話に活かされてるし寸毫の瑕疵もない完璧なプロットだよ。早く2巻が読みたいよママァー!

「人形遣い」、感想。


No.2:「ナルキッソス」
ナルキッソス (MF文庫 J か 5-1)ナルキッソス (MF文庫 J か 5-1)
(2008/07/23)
片岡とも

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いやね、マジで皆に読んでもらいたいね。ライトノベルにもこういう作品があるんだなって。だってさ、あのMFがだぜ?クソラノベ生産工場と言われているMFが「死を待つ少女の、死ぬ前にどう生きるか」っていうテーマのラノベ出してんだぜ?想像出来ないだろ?淡く幻想的な絵ともあってるし、文体も思いの外よく馴染んでいた。

この作品には近年のライトノベルのようなドキドキ感はないが、人を惹きつける確かな魅力があった。

「ナルキッソス」、感想。


No.3:「少女には向かない職業」
少女には向かない職業 (創元推理文庫)少女には向かない職業 (創元推理文庫)
(2007/12)
桜庭 一樹

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言わずと知れた桜庭一樹さんの小説。桜庭さんといえばラノベ読み界隈では「砂糖菓子」や「GOSICK」の方が有名だろうが。個人的にこの作品も是非読んでもらいたい作品だ。

僕が桜庭作品で気に入っている、リアルな女子中学生の心情と。どこまでも無力なその女子中学生が直面する不条理な現実と、不思議な少女との出会い。この作品には僕が桜庭作品で気に入っている要素が砂糖菓子と同じくらい含まれている。

「大人」、「閉塞感」、「現実」、「少女」、「殺人」。このワードだけで胸躍る。

そして何よりも!仄かにかほる百合の匂い!

いやね、桜庭さんの作品は百合スキーの間でも大変高評価なのですが。多分本人はそういうつもりで書いてはいないと思うんですよ。それでも匂いに敏感なユリスキーは感じ取ってしまうんですね、はい。

なんていうのかな、いじらしいというか。くどすぎないところが逆に素敵!って感じ。桜色の春をこえてのその後の二人を想像するような楽しさがそこにはあるんですよ。

「少女には向かない職業」、感想。


No.4:「鹿乃江さんの左手」
鹿乃江さんの左手 (ポプラ文庫 日本文学)鹿乃江さんの左手 (ポプラ文庫 日本文学)
(2013/10/04)
青谷真未

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学校で囁かれる「どんな願いごとも叶えてくれるという」魔女の噂。鹿乃江さんの左手に引きつられ、少女は世界を拡げていく。

百合でミステリーな今作ですが。ミステリーの部分がおどろおどろしくなく、爽やかで作品の雰囲気にあっていたのが“Good”

新人さんということですが言葉選びのセンスが上手いですし構成やらトリックも目を瞠るものが多かったです。

特に最後の短編は……筆舌に尽くしがたい程綺麗な話です。説明は不要だ。読め。以上。

「鹿乃江さんの左手」、感想。


No.5:「不動カリンは一切動ぜず」
不動カリンは一切動ぜず (ハヤカワ文庫JA)不動カリンは一切動ぜず (ハヤカワ文庫JA)
(2010/09/30)
森田季節

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SF+百合=最高。この方程式は未だ揺るがず。古くは「たったひとつの冴えたやりかた」から連なる系譜だな!

面倒くさがり屋で動かないかりんちゃんが、親友であり最愛の人であるとたんちゃんに大好きなこの気持を、大好きなまま大好き!って伝えるために頑張るお話。

百合的な意味でも大変グッドでしたがSF設定も噛み合ってかなりよかったなと。仏教的なエッセンスを色濃く織り交ぜた近未来SF。ここに“和製SF”の一つの完成形を視た。

「不動カリンは一切動ぜず」、感想。


No.6:「世界の終わり、素晴らしき日々より」
世界の終わり、素晴らしき日々より (3) (電撃文庫)世界の終わり、素晴らしき日々より (3) (電撃文庫)
(2013/06/07)
一二三スイ

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この作品。実は前回の20選でも紹介してたりします。でももう一回紹介しときます。それぐらい好きなんです!一二三さんの文章も大好きですし、この作品自体も好きなんだよ!

僕はね、この作品に一つの百合の形を見出してるんですよ。そこんとこを深く語りたいところですが。それは3巻の記事で充分に語りつくしてる気がしますので、もう兎に角感想見てきてください。

「世界の終わり、素晴らしき日々より 3」、感想。


No.7:「百合色学園寮」
百合色学園寮 恋人はルームメイト (二次元ドリーム文庫)百合色学園寮 恋人はルームメイト (二次元ドリーム文庫)
(2014/05/16)
あらおし悠

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女子校百合とかもう王道中の王道ですやんけ!ええぞ!直球ドストレート古式ゆかしい百合モノええぞ!すんげぇ甘いぞ!そしてえっちだぞ!ユリストならもうタイトルと表紙見ただけでレジへゴーだぜ!説明不要!!!

「百合色学園寮」、感想。


No.8:「さよなら流星ガール」
さよなら流星ガール (メディアワークス文庫)さよなら流星ガール (メディアワークス文庫)
(2014/05/24)
一二三スイ

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一二三さん2つ目のランクイン。いやね、只管に綺麗だね。これがラノベとか言ってしまうのが申し訳ないレベルだね。あと、一二三さんが商業での活動を休止するらしいね。僕はとても残念に思うよ……。

天文学+青春モノな切ない系の話だよ。皆買おうね!

「さよなら流星ガール」、感想。


No.9:「安達としまむら」
安達としまむら (3) (電撃文庫)安達としまむら (3) (電撃文庫)
(2014/08/09)
入間人間

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これを入れないなんてとんでもない!初心者に薦めたい百合ラノベランキング(僕の中で)第一位!!!!入間ー!観てるか入間ー!!!四巻出すんだよな!?なるべく早めに頼むぜーーー!!!!

今作は日常系百合モノ。きらら系コミックス大好きマンとか好きそう……って書こうとしたけど客層が合わんわな(笑)。あ、別に見下してる訳じゃないっすよ?(笑)。ごちうさ(笑)サイコー!ゆゆ式もサイコーってか?


いや、ふざけないで。ゆゆ式は普通に“最尊”だから。あんまバカにしてるとうじゅおこりゅよ?

「安達としまむら」、感想。


No.10:「虹色エイリアン」
虹色エイリアン (電撃文庫)虹色エイリアン (電撃文庫)
(2014/11/08)
入間 人間

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百合+SFって時点でもう僕が買わない要素ないじゃん。おう二回連続入間だよ。最近(といっても2,3年前?)入間の文章結構好きになってきてな。しかもこれ百合じゃん。いや、本人否定しても百合っぽいでしょこれ。入間キテるね。いいぞ。百合作家に転換したまえ。

「虹色エイリアン」、感想。


はい、という訳で今年読んだラノベ10選でした。後半になるほどレビューが適当だって?いつものことだ。

今年もあんまラノベ読まなかったなーと思ってたんですが。意外と10作品に絞るのが大変でして。最初は候補に30作品以上上がってました。それを断腸の想いで10作品まで絞った訳です。今年は豊作だったかな?

来年も面白いラノベが沢山出ますように。




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Author:東 京人
感想は主にラノベが中心。ライトノベルとは本格的に読み始めて9年の付き合い。初めて読んだのは13年前くらい。ジャンルとしてはハーレムとラブコメは避ける傾向にある模様。前述以外のラノベのジャンルはほぼ全部イケる口。基本文を書くのも妄想するのも何かを作ることも好きなので本を読むのも書くのも好き。自分で小説とかも書く。

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