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■民主党・野田佳彦前首相

 ちょうど2年前の11月14日、党首討論があった。総理として、当時の自民党総裁の安倍さんと、長い間の懸案だった議員定数削減を実現しようと討論した。社会保障と税の一体改革で、国民に(消費増税の)負担をお願いするなら、まずは自らが身を切る覚悟を示すべきだからだ。(安倍氏は)「やりましょう」と定数削減の約束をした。それを受け、私は衆院を解散する約束をした。

 それから2年が経つ。定数削減は実現していない。見事な約束違反だ。公党の党首同士がテレビの前で、国民の前で約束をした。覚書も交わしている。にもかかわらず、今日に至る。極めて残念で、強い憤りを覚える。安倍さんは道徳教育を推進することに熱心だ。政治的に同意を果たせない人が道徳を語る資格はない。(14日、国会近くのホテルでの講演で)