JJUG CCC 2014 Fall
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JJUG CCC 2014 Fall

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2014/11/15 JJUG CCC 2014 Fall

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  • 1. Spring Boot + Doma + AngularJS で作る ERP(統合基幹業務システム) JJUG CCC 2014 Fall 2014/11/15
  • 2. 自己紹介 • 名前: 松崎 学 • 福岡に住んでます • Twitter: matsumana • blog: http://matsumana.info • 所属: 株式会社キャム http://cam-net.co.jp/ • 職業: ソフトウェアエンジニア
 (プログラマ、ITインフラエンジニア)
  • 3. 今日お話する事 • ERPとは何か? • 弊社サービスの特徴と、それを支える技術の概要
 ・アーキテクチャの歴史
 ・インフラ • Spring Boot, Doma, AngularJSを選んだ理由と
 実際に使ってみた感想
  • 4. まず始めに
  • 5. ERPとは何か? 企業全体を経営資源の有効活用の観点から 統合的に管理し、経営の効率化を図るための 手法・概念のこと。 ERPが一般的に扱うものは企業における 製造・物流・販売・調達・人事・財務会計である。 ERPパッケージはこれらの基幹業務に関する 業務活動の情報管理を支援する。 Wikipediaより http://ja.wikipedia.org/wiki/企業資源計画
  • 6. 基幹システムとは何か? 企業の情報システムのうち、業務内容と直接に関わる販売や 在庫管理、財務などを扱うもの。 あるいは、単に、業務やサービスの中核となる重要なシステム。 IT用語辞典 e-Wordsより http://e-words.jp/w/E59FBAE5B9B9E7B3BBE382B7E382B9E38386E383A0.html
  • 7. 例えばERPでカバーする サブシステムには 次のようなものがあります
  • 8. • 受発注 • 購買債務 • 販売債権 • 製造 • 在庫 • 原価 • 財務会計 • 管理会計
  • 9. • 人事 • 給与 • 勤怠 • などなど
  • 10. • サービス(SaaS)として提供
 マルチテナントなアプリ
 顧客のオンプレミス環境ではなく、
 弊社が構築・運用しているインフラ環境(AWS)
 でアプリを稼働させている • インフラ費用は全て弊社負担
 インフラ費用増 = 利益減
 少ないリソースでリクエストを捌く事が非常に重要 • OSやブラウザのバージョンアップ対応は無償 サービスの特徴
  • 11. アーキテクチャを 選定する上で重要なポイント • SaaSなので、インフラ要件はWeb系に近い
 (インフラ構成はかなり参考にしています) • ERPはミッションクリティカルかつ、ライフサイクル が長い。長い場合は10年間とか使われる
 (弊社では同じアプリを10年使い続けるのではなく
 定期的に作り直す事にしています) • 画面の操作性、入力効率、サクサク感
  • 12. サービスの規模感 • 画面数
 約1,000画面 • テーブル数
 約750
  • 13. サービスの歴史 フレームワーク編 • 2007∼ Seasar2 (Teeda + S2Dao)
 ※現在も稼働中 • 2012∼ Java EE 6 (JSF + JPA)
 ※現在も稼働中 • 2014∼ Spring Boot + Doma + AngularJS
  • 14. サービスの歴史 インフラ編 • 2007∼ 国内データセンター • 2013∼ AWS
  • 15. インフラの 全体概要図
  • 16. http://goo.gl/cTexvM
  • 17. • サーバやミドルウェアは必ず障害が発生する前提で
 考えたインフラ構成とアーキテクチャ • 一部に障害が発生してもサービスが止まらないように
 各レイヤーは冗長構成にする • サービスが止まるような障害の場合でも
 出来るだけ早く復旧出来るようにする ポイント
  • 18. 使用しているソフトウェア • Webサーバ: Apache 2.2 • APサーバ: Seasar2 → Tomcat 6
 Java EE 6 → GlassFish 3.1.2.2
 Spring Boot → Jetty9.2.3.v20140905 • DBサーバ: PostgreSQL 9.3 • 監視: Zabbix 2.0
 EC2インスタンスのOSリソース監視
 APサーバをJMXで監視 (Zabbix Javaゲートウェイ) • CI,デプロイ: Jenkins
  • 19. ログ収集はFluentd
  • 20. • AWS (EC2, S3, Route53, SES, RDS, VPC) • GitHub • レスポンスタイム可視化: New Relic • ログ分析: Google BigQuery • 通知: HipChat 使用しているサービス
  • 21. 次はアプリのお話
  • 22. 2007年の サービスローンチ時から 開発を続けてきた Seasar2製のアプリですが 数年後には色んな問題が 出てきました
  • 23. • ローンチ当時は、IE6とIE7のみサポート
 (開発を開始した2007年にはChromeは存在してない) • 2009年にリリースされたIE8で互換表示モード登場
 互換表示でしか動作しないアプリに
 なってしまった・・・ _人人 人人 人人 人人_ > 突然のオワコン感 <  ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
  • 24. 互換モード以外にもいくつか
 問題が出てきた • 時代遅れ感が出てきたUI
 リッチなWebサイトが世の中に増えて
 顧客の目が肥えてきた • 他社システムと連携するため、
 REST API提供を求められるようになった
  • 25. 今のアプリを改修するべきか?
 それとも作りなおすべきか?
  • 26. この時点で画面数は 数百になっていた 改修するよりも 作りなおした方が良い という結論になる
  • 27. 候補にあがったもの • Java EE 6 (JSF) • Spring • Play Framework 1
  • 28. その時点で 一番良さそうだった Java EE 6を選択 サポートするブラウザはIE8以上とした (互換表示モードからの脱却)
  • 29. Java EE 6で開発と 運用をやってみたけど • JPAでハマる事が多い • CDIに@ViewScopedがない
 ※Java EE7で改善されてます • PrimeFacesではGridの列固定が出来なかった
 ※現在のバージョンでは出来ます • JSFで作った画面が重く感じる
 ※画面項目数、サーバスペック、クライアントスペック等によるので
 あくまでも当社比です
  • 30. Java EEやPrimeFaces を使うなら 保守契約を おすすめします
  • 31. 弊社にはJava EEは 合わないのでは?
 (́・ω・`) という気持ちになってきた
  • 32. Java EE 6で2つの サブシステムを作ったが これ以上増やすのは やめようという結論になり
 次の手を模索する事に
  • 33. そんなある日
 Spring Bootの存在を知る • JJUG ナイトセミナー 2014/01/21
 @makingさんの
 「Spring4とSpring Bootで作る
 次世代Springアプリケーション」
 http://www.slideshare.net/makingx/spring-4spring-boot-spring-jjug-jsug
  • 34. 早速試してみた • Springで大変だと聞いていたxml設定ファイルや
 依存関係の複雑さが解決されているし、
 組み込みAPサーバもいい感じ
 • 元々、SpringとDropwizardに注目していたので
 いいとこ取りな感じがとても良い
  • 35. いくつか候補をあげて 比較検討
  • 36. 要件を再度整理 • 少ないリソースで、多くのリクエストを捌けて
 スケールしやすいアーキテクチャ
 (ステートフルなアプリはスケールさせにくいので
 ステートレスが良さげ) • サクサク動く画面にしたい • UIを改善したい • モダンブラウザにも対応したい
 (顧客からChrome対応の要望がかなり多い)
  • 37. 候補1 • Java EE 7(JSF) + Doma
 
 対応する商用アプリケーションサーバが
 未リリースなのでNG
 (リリース時期も未定だった)
  • 38. 候補2 • Spring Boot (Spring MVC + Thymeleaf) + Doma
 
 JSFの複合コンポーネント的なものがない
 JSPだとカスタムタグがあるが
 Spring BootはJSPを推奨していないみたい
  • 39. 候補3 • Spring Boot (Spring MVCでAPI) + Doma
 + Backbone.js
 
 JSFの複合コンポーネント的なものがない
 Backbone.jsで構造化は出来るが
 生産性がもっと高いものが良い
  • 40. 候補4 • Spring Boot (Spring MVCでAPI) + Doma
 + AngularJS
 
 Directiveがカスタムタグの代替にはなりそう
 フロントフレームワークの中では遅い部類だと
 言われているが、試してみるとJSFよりサクサク動く
 ※当社比
  • 41. そんな経緯で Spring Boot
 +
 Doma
 + AngularJS
 を採用
  • 42. 開発はLinux上で やってます
  • 43. • Windowsで開発し、本番がLinuxだと
 それに起因するバグを出してしまう事がある
 
 文字コード、改行コード、パス区切り文字
 レポートのレイアウト崩れ(iText, iReport)
 など
  • 44. • 必要な開発ツールのごった煮感が半端なくて、
 セットアップが大変なので
 チームのメンバーにVirtualBoxとVagrantを
 インストールしてもらい、
 boxファイルとChefのcookbookを配布
 
 ※ホストOSとゲストOSでクリップボードの共有が
 おかしいので、ちょっと不便です・・・
  • 45. プロビジョニングしている ソフトウェア (1) • Java8 • Maven • Node.js • PostgreSQL 9.3 • Fluentd (td-agent)
  • 46. プロビジョニングしている ソフトウェア (2) • Chromium • Mozc • LibreOffice • oh-my-zsh • xrdp
  • 47. Spring Boot, Doma,
 AngularJSを 使ってみた感想など
  • 48. Spring Boot / Spring • Seasar2とJava EE 6を使ってきたので、
 Springのコンテナ機能(DI, トランザクション, AOPなど) は理解しやすかった • テストライブラリが充実していて良い感じ • ユニットテストもJettyも起動が早く快適に開発できる
 ※当社比 • サーバのリソース消費が少ない
 (TomatではなくJettyを選択
 早い時期からJava8やWebSocketに対応していた為)
  • 49. Doma • SQLでゴリゴリ書きたい派には、とてもオススメ • 依存ライブラリが無いのも、とてもいい感じ • 便利機能がいっぱい
 ・Java8対応
 ・コンパイル時チェック
 ・SQLファイル内の変数チェック
 ・SQLファイルの存在チェック
 ・ページング (Limit, Offset, 総レコード件数) 他にも沢山あります。詳しくはドキュメントを http://doma.readthedocs.org/ja/latest/
  • 50. AngularJS • 学習コストは確かに高いが、現在は日本語の書籍も
 あるので、多少は改善されているのかも • Directiveにてデザインと動作を共通化した部品が
 作成でき便利 • ライブラリはangular-bootstrapだけ使う事にした
 (その他で必要なものは自分たちで作る方針にした) • バージョンアップで後方互換性が保たれない
 (弊社の場合はアプリを改修して、バージョンアップ 
 に追従していく方針にした)
  • 51. 弊社でのAngularJSの 使い方を少しだけご紹介 • Directiveに画面レイアウト情報とデータを与えて
 画面項目を動的に生成
 マルチテナントなアプリなので、
 顧客ごとのカスタマイズをマスタで行えるようにしています
  • 52. <hoge-form-grid layout-src="layout.formLayout" model-src="model" > </hoge-form-grid> <hoge-table-grid-paging layout-src="layout.tableLayout" model-src="model" > </hoge-table-grid-paging> <hoge-table-grid layout-src="layout.tableLayout" model-src= model"> </hoge-table-grid>
  • 53. モジュール構成 (概要) • Javaのビルドルーツ: Maven • フロントエンドのタスクツール: Grunt
 maven-grunt-pluginを使ってMavenから起動される
 jshint, karma(Jasmine), concat, cssmin, uglifyを実行する
  • 54. Spring BootやDomaに 関するブログを いくつか書いてます
  • 55. • Spring BootでISUCON4予選のJava実装を作った • Spring Bootで現在捌いているリクエスト数を
 取得する • Spring + Domaで実装したアプリのユニットテスト • Domaで実行したSQLを取得する • Spring Boot + Domaで動的データソース切り替え http://matsumana.info/blog/categories/spring/
  • 56. Springの資料としては TERASOLUNAの ガイドラインが おすすめ http://terasolunaorg.github.io/guideline/
  • 57. Springユーザだけではなく
 Java EEユーザにとっても 参考になると思います
  • 58. AngularJSは業務システムに 使えるのか? • 品質的には業務で使っても問題ないと思う • 画面モック(素のHTML)を元にアプリ作成可能 • AngularJSに限った事ではないが、
 現在流行っているフロントフレームワークが
 5年後、10年後も互換性を保った状態で流行っている とは考えにくい
 「動かなくなったらフロントだけ作りなおせば良い」
 という意見はあると思うが、フロントフレームワーク を使わなければ、発生しない不要なコストなのかも
  • 59. フロントフレームワーク を採用する場合に 考えてもらいたい事 • そのシステムは何年間くらい使われるのか?
 (ソフトウェアの償却期間は、3年もしくは5年です) • フレームワークのバージョンアップに追従する予算は 確保出来るのか?
  • 60. 次のような場合は Java EE(JSF)を 選択した方が 良いのかも (個人的な意見です)
  • 61. • 保守サポートが必要な場合 • フロントフレームワークのバージョンアップに伴う
 改修の予算が確保できない場合
  • 62. 弊社の今後 • Spring Boot + Doma + AngularJSは
 弊社にはあっているので今後も使い続けるつもり
 
 AngularJSで業務システム作っている方、
 ぜひ情報交換させてください!
  • 63. まとめ • 標準技術だから。流行っているから。ではなく
 きちんと検討・検証して自分達にあうものを
 選びましょう
  • 64. 事例の一つとして 何かのお役に立てば 幸いです ありがとうございました!