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サイバー犯罪捜査 初の専門研修11月13日 17時40分
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インターネットバンキングでの不正送金の被害額がことし上半期だけで過去最悪となるなど、サイバー犯罪の被害が拡大していることを受けて、現場で捜査に当たる警察官の対応能力を向上させるための初めての研修が、東京の警察大学校で始まりました。
警察庁ではことし4月、「サイバーセキュリティ研究・研修センター」を警察大学校に新たに設置し、サイバー犯罪捜査の能力向上に力を入れています。
このセンターで、最先端のサイバー捜査の手法を学ぶ1か月間にわたる初めての研修が始まり、全国の都道府県警から捜査員20人が参加しています。
13日、インターネットオークションのIDが何者かに乗っ取られ、そのIDが架空の商品取り引きで代金をだまし取る詐欺に利用されたという想定で、模擬捜査が行われました。
捜査員たちはパソコンに残された膨大な通信記録や、やり取りしたメールの履歴などから、犯人の特定につながる痕跡を探し出す手法などを学んでいました。
サイバー犯罪の手口は年々巧妙化していて、インターネットバンキングでの不正送金の被害額がことし上半期だけで18億円を上回るなど深刻化する一方、サイバー捜査を担当できる人材の育成が課題となっています。
研修会の講師を務めたサイバーセキュリティ研究・研修センターの松田園恵捜査研修室長は、「研修を通じて高度な技能と知識を持った人材を育成し、捜査能力の向上につなげていきたい」と話していました。