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としまえんプールのアナザーワールドをご案内します。
夏は水着の若人達でにぎわう『としまえん』のプールだが、冬になると竿を手にした釣り人が集まる場所となる。そう、釣り堀になるのだ。その名も『としまえんフィッシングエリア』である。
流れるプールにイワナが泳ぎ、波のプールでニジマスが跳ねる、そんな冬のとしまえんプールをご案内します。 冬のとしまえんプールは別の顔昼と夜で別の顔を持つ人がいるように、としまえんのプールは夏と冬でまったく違う表情を見せてくれる。
一部の人(主に釣り人)にしか見せない別の顔を拝むためにやってきたのは、池袋から西武池袋線で14分、新宿からも大江戸線で20分という好立地にある豊島園駅。最近はコスプレの聖地でもあるらしいよ。 平日午前中の豊島園行きはガラガラで、別世界のとしまえんプールに行くのにふさわしい雰囲気。
豊島園駅に到着。空は青く、電車は黄色い。
駅にはもちろん、としまえんの交通広告。
これこれこれ、水着のシーズンオフになると、このプールが釣り堀になるのだ。
いくら平日だとはいえ、あまりに人がいなさすぎではと思ったら、この日はとしまえんの休園日だった。
しかし大丈夫。フィッシングエリアは9月末からゴールデンウィークまでの営業期間中は、年中無休なのである。 としまえんが営業していなくて一瞬焦ったぜ。
ちょっとわかりにくいが、フィッシングエリアと庭の湯はちゃんと営業しているようだ。
正門の左側通路から入って、ハイドロポリスを目指して進む。
冬のとしまえんプールに何度か来た経験がある私は、その特殊な景色に慣れてしまっているので、まったくの未体験であろうデイリー編集部の古賀さんにも来ていただいた。
多くの人がそうであるように、釣りの経験はどっかの観光地の釣り堀で、ウキを使ったエサ釣りでニジマスを釣ったことがあるくらいとのこと。 「釣竿を担いだ人がプールに向かっていますよ!」と驚く古賀さん。いや、それで合っています。
これが冬のとしまえんプールだ!道に沿って園内をしばらく歩いていくと、流れるプールへとたどり着く。
一見するとただのオフシーズンのプールなのだが、よくみるとプールサイドに人が立っており、手に持っているのが釣竿であることに気が付くだろう。 はい、もうここは釣り堀です。
プールの中には、元気に泳ぐ魚達。それもたくさん。そりゃもうたくさん。
いたずらで学校のプールに魚を放つと大問題になるが、ここはもちろん許可を得ての営業である。サイバーTOKYOなう。 知らないとびっくりすると思うが、オフシーズンのプールを釣り堀にしているのはここだけでなく、埼玉あたりの水上公園なんかはだいたいやっている話であり、驚くべきことに、驚くほどのことではないのである。 流れるプールを悠々と泳ぐニジマス。
錦鯉みたいな金色の魚も泳いでいます。
釣り堀になっているプールは、この流れるプールと、ナイアガラプール、波のプールの3か所。残念ながらハイドロポリスなどに魚は泳いでいない。
それぞれがアマゾンエリア、ナイアガラエリア、ミシガンエリアと名前を変えて、浮き輪よりもライフジャケットが似合う太公望達を待ち構えているのだ。 究極の居抜き物件といえるかもしれない。
分かりにくいけど、奥に釣り人が写っている。
遊園地の営業日だと、ジェットコースターの走る轟音と、その乗客によるキャーという黄色い声が定期的に聞こえて、より非現実的な感じになる。
冬場の波のプールは、波もなく穏やかだ。
流れるプールの中央にある競泳プールは、水が抜かれていた。
別の世界に来たような気分になれる場所夏にプールとしている場所を、冬場は釣り堀として営業するというのは、とても理にかなっている合理的な二毛作であり、もちろんプールとして営業再開をする前には、水の入れ替えや大掃除をするのだろう。
そういうことは理屈でわかっても、やっぱりプールで釣りをしている景色は、なんとなく不思議である。どこか海外にでも来たような、あるいは別世界の扉を開けてしまったかのような。 こういった夏の名残りが気持ちをモヤモヤさせてくれる。
クレープ屋さんとかは営業していないので、なんとなく立ち入り禁止の場所でこっそりと遊んでいる気分。
冬でも南国っぽい木。
そういえば小学校のプールには、どこかから飛んできたミズカマキリやタイコウチ、あるいはゲンゴロウなんかが住んでいたものだが、ここの魚は人間は放ったものである。当たり前か。
ちょうど魚の放流をしていたのだが、プールにドカドカと生きた魚を放り込む姿は、見てはいけないものを見てしまった感がすごい。人によっては自分の中の常識を突き破るきっかけになるかもしれない。 うわー、プールに魚を逃がしてるー!
その奥では、停止した遊具のおじさんがこちらを睨んでいた。なんだここは。
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