2014年10月2日12時07分
御嶽山(おんたけさん、長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火で、自衛隊や警察、消防は2日早朝、約230人が徒歩で登頂して捜索を再開したが、山頂で降雨が確認されたため、すべての捜索活動を正午前に中止した。依然、安否がわからない人が20人以上いるとの情報があり、3日以降、さらに犠牲者が増える可能性がある。
長野県警は同日午前、死者16人の氏名を発表。死者47人のうち、身元が判明したのは42人になった。
長野県災害対策本部によると、捜索は後方支援も含めて約1千人態勢を予定。山頂近くのヘリコプターの離着陸場の上空に厚い雲がかかっており、ヘリによる捜索を見送った。地上部隊も午前11時35分、山頂で降雨が確認されたとして下山を決めた。王滝頂上山荘と御嶽剣ケ峰山荘の周辺や二ノ池の北東付近、二ノ池から一ノ池にかけてを捜索する予定だった。
長野県木曽町の説明では、入山した可能性がある24人の安否がわかっていない。登山者の家族や友人ら約70人がこの日も同町役場などに集まった。「王滝奥の院」と呼ばれる火口の南側の区域など、山頂付近にはまだ捜索が十分でないところがあるという。
気象庁によると、御嶽山の火山性微動は2日午前9時時点で小康状態が続いている。付近は午後から3日にかけて、前線などの影響で雨が降ると予想されていた。降灰の上から雨が降ると滑りやすくなったり、土石流が発生したりする恐れもある。長野県の災害対策本部は1時間ごとの降雨予想をみながら、捜索の継続・中断を判断することにしていた。
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朝日新聞社会部
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