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経済
【日曜に書く】朝日、毎日はリニアもお嫌いか 論説委員・五十嵐徹
2014.9.14 09:55
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ジュール・ヴェルヌが『八十日間世界一周』を上梓(じょうし)したのは1872年。日本は明治維新を経て、ようやく国を挙げての近代化に乗り出した頃である。新橋-横浜間で、日本の鉄道が正式に開業したのもこの年だ。
ヴェルヌは、その3年前のスエズ運河開通に着想を得たとされるが、船旅中心の当時と違いさすがに今は航空機の時代。世界を一巡りするだけなら80日どころか80時間もあれば十分だろう。移動手段の飛躍的発達で、世界は随分と狭くなった。
◆なぜいま懸念と不安か
開業当時の新橋-横浜間は、全線29キロで53分を要したと記録にある。それが、昭和39(1964)年には東京五輪に合わせて、東海道新幹線が開業。翌年には、東京-新大阪間の約550キロを3時間あまりで結んで、世界をあっと言わせた。
いまや東阪間は「のぞみ」なら2時間半を切る。今秋にはいよいよリニア中央新幹線が着工の予定だ。完成すれば大阪まではわずか1時間強となる。
強力な磁力で車両を10センチも浮き上がらせ、毎時500キロ以上の超高速で走らせる。日本の超電導リニア技術は、世界最先端の水準にある。本格的な高速鉄道への導入も、これが世界初となる見通しだ。
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