再上場すかいらーく、"マック化"回避が焦点

ファンド流再生の真価はいかに

東京・武蔵野市にある、すかいらーく本社

8月28日、午前9時。東京・武蔵野市のすかいらーく本社で取締役会が開かれた。日本人の役員は全員顔をそろえ、ラルフ・アルバレス会長はロサンゼルスから電話で参加した。出席した全役員が署名し、午前10時ちょうどに取締役会は閉会。すかいらーくが8年ぶりの再上場を決めた瞬間だった。

同社は10月9日、東京証券取引所に再上場する。想定発行価格は1株1450円、発行済み株式数1.9億株で試算すると、時価総額は約2800億円だ。外食業界では日本マクドナルドホールディングスに次ぐ規模となる。

業界の雄がたどった盛衰

ファミレス業界の雄──。かつて、すかいらーくはそう呼ばれていた。1970年にファミレスの先駆け「すかいらーく」を開業し、外食事業へ参入した。

市場拡大の波に乗り、グループ店舗数は92年に1000店を達成すると、ほぼ10年ごとに1000店ずつ増加。93年には低価格メニュー主体の「ガスト」を投入し、さらに業績を伸ばした。

ただ外食業界の市場規模は97年の29兆円をピークに、2013年には24兆円弱まで後退。少子高齢化を背景に市場が縮小する中、すかいらーくの拡大路線は行き詰まりを見せる。「00年代に出店した店舗は赤字ばかりだった」(同社幹部)。

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教育改革に熱心な安倍政権だが、改革を現場で担う教師に目を向けることは少ない。学力テストや英語教育を含め、日本の教育の今を追った。

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