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印南敦史印南敦史  - ,,  07:30 AM

偏差値30の問題児がケンブリッジ大学を目指すために実践した勉強法

偏差値30の問題児がケンブリッジ大学を目指すために実践した勉強法

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頭は金髪のオールバック。目には青いカラーコンタクトを入れ、耳にはピアス。挙げ句の果てには、校内で50人を巻き添えにする大喧嘩をして新聞沙汰に──。成績も悪く、偏差値は30台。『偏差値30でもケンブリッジ卒の人生を変える勉強』(塚本亮著、あさ出版)の著者は、文字どおりの問題児だったわけです。

人生を変えるきっかけとなったのは、喧嘩を原因とする停学・自宅謹慎期間。「どこかで人生を変えないと」という焦りから読書に没頭した結果、「自分の人生がいかに狭いものだったか」を思い知ったのだそうです。そして、猛勉強の末に同志社大学からケンブリッジ大学大学院へ。
帰国後は京都で、「ジーエルアカデミア」という英会話スクールを設立して現在に至るのだとか。まるでドラマのようです。

しかし本書に目を通すと、著者が成功をつかんだのは、その時々において的確な勉強法を実践していたからだということがわかります。そしてその多くは、受験生のみならず、あらゆる人々にも役立てられるものばかり。そこできょうは、61種も紹介されている勉強法のなかから、ビジネスパーソンが応用できそうなものをピックアップしてみたいと思います。


うまくやっている人に聞いてみる


停学期間に本を読み続けることによって改心していった著者は、自分を変えなければならないという思いを強くしていったそうです。そして、自己流で勉強しては挫折を繰り返していくなか、次第に強くなっていったのは「どうしても定期試験で成績を上げたい」という思い。そこで成績のいいクラスメイトに点数の取り方を聞き、実践してみたところ、成績をアップさせることができたのだといいます。


一人で試行錯誤して行き詰まってしまったら、恥ずかしくても、うまくやっている人に聞いてみることが一番の近道でした。それにはちょっとした勇気が必要ですが、自分をどうしても変えたいという気持ちが後押ししてくれた、その勇気が僕を小さな成功体験に導いてくれたのです。(37ページ)


これはそのまま、ビジネスの現場にも応用できることではないでしょうか。(33ページより)


なりたい自分を強く意識する


著者が「同志社に行こう」と決めたのは、周囲の人を見返したいから、驚かせたいからという思いがあったからだそうです。「不純というか、決して立派な動機ではないかもしれません」と言いながらも、そのゴール設定がよかったと感じることができるのは、「自分の理想像──同志社に合格して、先生や友人がびっくりしている姿を明確に描くことができたから」。

では、なぜ、なりたい自分を強く意識するべきなのでしょうか。理由は3つあるそうです。ひとつ目は、ゴールに"理想の自分"が待っている姿が見えると、挫折や失敗を乗り越えるための力になるから。こうなりたいという未来の自分の姿がきちんと見えていれば、多少のつまずきがあっても前に進んで行けるということす。

2つ目の理由は、それによって「正しい判断」ができるから。人はなかなか自分のことを冷静に判断できないものですが、なにかの判断に際して"ゴールで待っている自分"と対話をすると、冷静で客観的な判断ができるようになるというわけです。

そして最後は、なりたい自分を明確にし、それを周囲に宣言すること。他人に自分の目標などを公表すると、やらなければ恥ずかしいという気持ちが高まり、実行力が高まっていくから。つまり、あとに引けない状況をつくり出すという考え方。また、他人を巻き込むことができるようにもなるといいます。応援してくれたり認めてくれたりする人が増えていくと、気持ちが前を向いていっても当然です。(52ページより)


自分の時間を整理する


受験のための学習計画を立てていくにあたり、著者はまず時間を整理することから始めたのだそうです。見ていただければおわかりのとおり、これもビジネスパーソンの仕事の進め方、スケジューリングに役立つはずです。


1.3ヵ月単位でスケジュールを立てる
2.週単位でスケジュールを立てる
3.30分単位でスケジュールを立てる
4.当日のタスクの見直し&次の日のタスクを確認する
(66ページより)


まず3ヵ月単位でスケジュールを立てることにしたのは、長期間を1サイクルにして計画を立ててしまうと、「まだ時間はある」と気がゆるんでしまいがちだから。3ヵ月単位の行動計画を立てれば、集中力やモチベーションも維持できるといいます。

次に、週単位のスケジュールが重要なのは、自分の現状把握から始めるべきだから。そこで現状の1週間のスケジュールを書き出し、不要なもの、目標達成につながらないものを排除していく。そして空いたスケジュールに、目標達成のために必要なものを書き込んでいくわけです。

30分単位のスケジュールを組むことが大切なのは、それが自分と約束をすることになるから。友だちとの約束を守るように、自分との約束を守ることが自己実現のためには重要だということです。なおスケジュールは、しっかり立てたとしてもなかなかそのとおりには進まないため、ある程度の余裕を持たせておくことも重要。

そして、スケジュールをいつでも把握できるようにリストを作成する。前日の夜に次の日のリストを作成し、その日の目標も記入。そして1日のスタートは、その日の時間割(リスト)を確認するところから始める。次いでリストのやるべきことをポストイットに書き、ノートに貼って、終わったらはがす。こうすると達成感が持て、モチベーションの向上にもつながるといいます。

また、1日の終わりに、その日にやったことが正しかったかどうかを検証する。前へ前へと進んでいても、進む方向が間違っていたらゴールから遠ざかるばかり。だからこそ、検証と反省を毎日欠かさず行なうことが大切だと著者は強調しています。(65ページより)



このように自己啓発的に読めるだけでなく、本書は英語学習にも適しています。なぜならケンブリッジ大学への留学体験に基づいて、「リーディング」「リスニング」「スピーキング」「ライティング」「単語」「文法」、そして「試験のためのテクニック」と、英語学習の仕方についての具体的な説明にも40ページ近くのスペースが割かれているからです。複数の角度から読むことのできる、コストパフォーマンスの高い書籍であるといえるでしょう。


(印南敦史)

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