Updated: Tokyo  2014/09/09 07:05  |  New York  2014/09/08 18:05  |  London  2014/09/08 23:05
 

ベネズエラにデフォルト懸念、輸入代金未払い山積み-専門家

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  9月8日(ブルームバーグ):ベネズエラの輸入代金の支払い遅延が膨大な規模に積み上がり、過去最悪の資金不足をさらに悪化させているとして、同国有数のエコノミストらは対外債務の返済を続けるとした政府の方針を疑問視している。

かつて同国の企画相を務めたリカルド・ハウスマン氏(ハーバード大学国際開発センターのディレクター)は、同国が対外債務の返済を続けられるのは「輸入チェーンにおける莫大な支払い不履行を認めている」ことが一因だと指摘。同氏はボストンからの電話インタビューで、「モラルの選択に違和感を感じる。普通なら政府はもっと前の段階で支払いができないと宣言するものだ」と述べた。

同氏はデフォルト(債務不履行)を具体的に推奨するかどうかは言明を避けたが、政府とベネズエラ石油(PDVSA)など国営企業が10月に期限を迎える53億ドル(約5600億円)の債務返済を履行すべき「道徳的根拠はない」と述べた。外貨準備は11年ぶりの低水準に落ち込み、輸入代金の未払い残高が膨れ上がるなか、ベネズエラでは基本的な医薬品からトイレットペーパーに至るまで物資不足が深刻化している。物資があっても価格は高騰し、世界でも最悪の高インフレ国となった。

マドゥロ大統領の危機対策が後手に回るなか、ベネズエラ国債 相場は下落。JPモルガン・チェースのデータによると、米国債に対する上乗せ利回りはこの1カ月間で1.92ポイント跳ね上がり、12.3ポイントと、3月以来の高水準。新興市場国の中で最大のスプレッドとなっている。

原題:Venezuela Default Seen by Harvard Economist as ArrearsGrow (2)(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:サンチアゴ Sebastian Boyd sboyd9@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Brendan Walsh bwalsh8@bloomberg.netLester Pimentel, David Papadopoulos

更新日時: 2014/09/09 03:05 JST

 
 
 
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