言いたくないけど、僕が青二才です

言いたいことも言えない世の中で、言いたくないけどつい言っちゃうポイズンなブログ

心理の専門家なんかになっても、立つものも立たねーんだよ!



最近、僕のうつ病体験記が大盛況になってる。普段、僕のブログを読まない人もうつ病体験記だけは読んでくれる人がいる。

 

嬉しい事に、「一家言たてて欲しい」と言われたから「自分の専門分野の1つにしよう」と思って、臨床心理学の本を読み始めた。

ゆくゆくは資格なんかも取り、はてな発の精神科医「シロクマ先生」と心理学バトルをやるんだ…。

 

とか、一週間ぐらい前に夢膨らませながら本の資格に関するページを読み始めた時、僕の夢が音を立ててガラガラと崩壊した。

 

と同時に、僕の期待の眼差しが「え?こんなに酷いの?」と言う危機感に変わった。

 

他人事ながら危機感を抱くレベルに酷い。こんなの資格として機能してない!口や言葉では「一家言」が立つかもしれないけど、人として立っていられないよ!

 

うつ病発達障害がこれだけ話題になってるからこそ、知ってほしいカウンセラーの現状を今回は語っていきたい。

そのカウンセラー、本当に心理の専門家? 

 酷いと思った点はいくつかあるが、ナースさんからの指摘が一番辛辣だったので、その話から語ろう。

 ぼく「心理学の資格?とりわけ、臨床心理士産業カウンセラーを勉強したいと思って、本で調べたんだけど…大変だね。」

 ナース「大変よ~。あれ自体が民間資格だもの。

ぼく「でも、最近は行政や社会情勢の都合で設置したがってるから人手不足ゆえに引く手あまたでしょ?」

ナース「それがそうでもないのよね…カウンセラーだからといって有資格者であるとは限らないし…。」 

 

話しによれば、現状ではカウンセラーやカウンセリングを行うためのホットラインは無資格者でもできるそうだ。

その際に、ナースさんは「いのちの電話」を例示いた。実際に調べてみると、アレだけ有名なサービスでも一定の水準を保つための研修が行われてるだけで、別に有資格者が相談に乗ってくれる(募集してる)とはどこにも書いてない。

 

もちろん、教育・医療・企業などの現場でお金のもらえる仕事を始めるために「臨床心理士」「産業カウンセラー」 などの資格は有利ではある。

しかし、しょせんは民間資格。資格がない人が心理カウンセラーを名乗っていたり、カウンセリングに携わる方法もあり、カウンセラーだからといって通じた人とも限らない。(通じた人であっても、相性の問題があるけど)

 

さらに、臨床心理士の受難は続く。 確かに、いいところで働くために心理学系資格として有効な臨床心理士だが…実は民間資格なのに大学院を卒業しないと取れない資格」である!

実務経験無しで試験までこぎつけることは可能だし、試験の合格率も6割とそこまで難しくない。だが、大学院に入らないと資格が取得できない上に、5年毎に研修を受けたり、本を出版するなどしないと更新できない維持が大変手間な資格だ!

 

色々書いてきたのでまとめるとこうだ。

臨床心理士とは最短距離でも資格取得に7年かかるものの、同じぐらい時間がかかる司法試験や医師国家試験などのように国家資格化されてないため、(弁護士の法的手続き、医者の各種治療のような)有資格者にしかできない専売特許がないことから収入もそんなに高くない恐ろしく不遇な資格である」

…心理学系の中では比較的有望な資格として扱われる「臨床心理士」でさえ、このようなワープア製造マシンと化してる。ましてや、その他20とも30ともいわれるマイナーな心理学の資格などほぼお金にはできないのは言うまでもない。

 

そしてトドメが「臨床心理士の勤務体系」にある。

・医療分野では専門業務がごく一部であることから非常勤扱いになりがちで

・教育分野では生徒がいない夏休みなどには収入が入らない。

・ カウンセリングは一人あたりにかかる時間が多く、大量の顧客を抱えることが難しく、業務を効率化・高収入化させるのが難しい。

 

ナースさんも「民間資格で、彼らは公務員じゃない」と言うように、医療現場や教育現場で仕事をしてる割には一緒に仕事してる人達とは身分や収入の保障が全く違う。

 

医者なのに不健康なことを「医者の不摂生」と言うが、臨床心理士の現状はまさに「心が不摂生になっていく仕事」だろう。荒んだ人の話を聞いて、お金にならず、更に関わらない人には「カウンセラーの先生」と言われても何をしてる人かちっともわかってもらえない。

 

…笑い事じゃなくて、本当に人として立っていられないよ!口先の一家言は立つかもしれないけど、自分の足で立ってるかどうかは別問題だよ!

 

でも、世の中に必要な学問であり、必要な知識であり、本気で発達障害の人やうつ病の人を見つけ出して、理解のない人の代わりに選択肢を提示してあげられる人は間違いなく心理士やそういった学問の知識がある人だ。

 

病人に対する偏見や頭ごなしな批判だけではなく、治療すること・治療する選択肢に対する不遇さもこの記事を通じて改善の道を歩んでほしいと願うばかりである。

 

・参考資料

臨床心理士 - Wikipedia 臨床心理士 - Wikipedia 

日本の心理学に関する資格一覧 - Wikipedia 日本の心理学に関する資格一覧 - Wikipedia

事実確認の確認のために幾つか調べ直した。

 

史上最強カラー図解 臨床心理学のすべてがわかる本  

この本をきっかけに知ったので、参考文献として貼っておきます。

 

浅く広く網羅してるから興味のある人が調べるために辞書代わりに持っておくのはかなりオススメ! 

 

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