先発の広島・大瀬良=横浜スタジアム(撮影・原田史郎)【拡大】
(セ・リーグ、DeNA0-1広島、20回戦、広島13勝6敗1分、6日、横浜)広島のドラフト1位・大瀬良大地投手(23)=九州共立大=が、DeNA戦に先発し、5安打10奪三振でうれしいプロ初完封勝利を飾った。一回の1点、“スミ1”を守り切っての1-0勝利で今季8勝目(6敗)。前日5日のヒース(7回無失点)に続く快投で、鯉が息をふきかえしてきた。
ストレートの伸びが抜群だった。大瀬良が、変化球との緩急で三振の山を築いた。一回、先頭の梶谷を147キロの真っすぐで見逃し三振。続く石川は140キロのカットボールで空振り三振斬り。これが奪三振ショーを予感させた。最大のピンチとなった四回二死一、三塁で148キロの真っすぐを投じ、バルディリスを右飛にねじ伏せるとさらにペースに乗った。クリーンアップとの勝負となった九回、一死からブランコを130キロ後半のカットボールで空振り三振に仕留め、2桁10個に到達。126球でゼロ行進を完結させた。
8月16日の巨人戦で6回2失点の好投をみせ、約2カ月ぶりの白星となる7勝目を手にした。勝てない時期は「気がめいることもあった」と振り返ったが、初心にかえってしっかり腕を振ったことで結果を出した。前回8月29日の中日戦でも、勝ちこそつかなかったが、6回無失点と好投。若鯉がシーズン序盤の勢いを取り戻してきた。
右腕は「本当にうれしいです。それだけです。ガッツポーズ? 自然と出てしまいました。変化球をうまくつかいながら投げた。初完封? 一人で投げ切れてよかったです」と額に汗しながら満足そうに話した。“スミ1勝利”には「点差のことは考えずに、しっかり腕を振って投げることを考えた。大瀬良コールもあって、頼もしく投げられることできました」とスタンドの声援に感謝していた。
野村監督(大瀬良に)「言うことない。高さといい、コースといい、すごかった」