露大統領:ウクライナ東部の「人道支援必要」
毎日新聞 2014年08月12日 10時58分(最終更新 08月12日 11時16分)
【モスクワ真野森作】ロシアのプーチン大統領は11日、欧州連合(EU)のバローゾ欧州委員長と電話協議した。露大統領府の発表によると、ウクライナ政府軍が親露派武装集団への攻勢を強めている同国東部について、プーチン氏は「人道支援が早急に必要」と強調、「ロシアは国際赤十字と共同で人道物資を送っている」と述べた。これに対しバローゾ氏は、ロシアが「人道」名目を含む一切の軍事行動に踏み切らないようくぎを刺した。
一方、ウクライナのポロシェンコ大統領は11日、オバマ米大統領と電話協議した。戦闘が続くウクライナ東部のルガンスクへの国際的な人道支援をポロシェンコ氏が後押ししている点について、オバマ氏は支持を表明したという。
ウクライナ国家安全保障・国防会議のルイセンコ報道官は、プーチン氏が言及した人道物資送付について「ポロシェンコ氏と国際赤十字の合意に基づくものなのに、ロシアは自分たちが主導したと偽っている」と批判した。人道援助を巡ってまで中傷合戦となっている。