2014-05-27
オープンソースのコンプライアンス問題と利用の成熟度
先日、オープンソース関連のセミナーを聞く機会があって、弁護士の先生がオープンソースをコンプライアンスの観点から解説をされていた。
弁護士の仕事はクライアントからの相談事を主に法律等の観点からアドバイスすることなので、クライアントがオープンソースにはどのようなリスクがあるかという質問をすれば、当然ながら「XXXというリスクがある」とか「XXXのリスクを避けるためにYYYという対策をとる必要がある」とか言う回答になる。
コンプライアンスという観点から、オープンソースのライセンスを検討すれば、GNU GPLのオープンソースを利用して、著作権者から訴えられない利用方法とか、MITの場合はどうだという方向になる。
クライアントも別にオープンソースに詳しいということもないから法律的な相談をするわけで、いかにリスクを最小化するかという文脈では上記のようなやりとりになる。
つまりこの文脈の中では、オープンソースの哲学とか、それを利用して自社ビジネスにイノベーションを起こそうとか、バザールモデルを自社ビジネスに取り込んで競争優位性を確保しようという発想はない。これは弁護士先生の問題ではなく、クライアントの経営の仕事だから、オープンソースの利用というのが、まだそのレベルでしかないということを表しているにすぎない。
未だに、オープンソースの利用についての課題が、ライセンスの話とか、技術者が足りないとか、コンプライアンスのあたりで閉じていて広がらないのは、オープンソースを戦略的に利用すると言う発想がない経営の問題である。
まあ、わたしがとやかく言う筋のものではないが、周回遅れの感想を持つ。一方で、もちろんそのような問題について遥か昔に経験し、実践している組織も少なくない。
OSS利用の成熟度 - 未来のいつか/hyoshiokの日記で定義した1)発見、2)利用、3)参加、4)革新というところでいうと、1ないし2のレベルの利用が大半のような気がする。
ベンダーでは、3ないし4も少なくないが、ユーザー組織ではまだまだだ。そこにイノベーションのヒントがある。3から4への移行には、社内での仕組みづくり、教育、啓蒙なども必要になってくる。やるべきことは多い。
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